多くの人が感じたことがあろう国民病の肩こり。
肩こりがあると、仕事が手につかない、夜ぐっすり眠れないなどの色々な弊害が出てきます。
肩こりは男性もよくなりますが、それ以上に女性の方が症状を訴える人が多いのです。
もちろんこれにははっきりとした理由があります。
私も毎日患者さんを診させていただいている中で、肩こりの患者さんの割合は圧倒的に女性の方が多いです。
それだけ女性の方は肩こりに悩まされているということですね。
そこで今回は肩こりがなぜ女性に多いのかについてや、肩こりを感じた時にできる対処などについて
解説していきたいと思います。
肩こりに悩んでいる女性の方はこの記事を読んで参考にしていただければと思います。
女性に肩こりが多い理由
男性と女性を比較すると、女性の方が約1.5倍も肩こりを経験したことがある割合が多いのです。
なぜこれだけの差が開いてしまうのでしょうか?
女性に肩こりが多い理由は大きく4つありますので、それぞれ解説していきます。
1.冷え性になりやすい
女性は身体の筋肉量が男性に比べて少ないため、冷え性になりやすいです。
筋肉が多いということは、それだけ運動によって運んでくれる血液の量も多くなりますから
血流がよくなります。女性は筋肉が少ないのでその反対ですね。
またファッションでも身体を冷やすような服装が多いというのも一因です。
2.筋肉量が少ない
身体の筋肉量が少ないので、同じ負担でもそれに耐える筋力も弱いので肩が凝りやすいのです。
また、人間は常に首や肩の筋肉で頭を支えているのです。
頭の重さは5キロもあり、ボーリングの球ぐらいの重さになります。
それを少ない筋肉で支えるのですから、かかってくる負担は相当なものになります。
3.こどもを抱えたまま過ごす
子育てをしているお母さんは、赤ちゃんを常に身体の前面で抱えたまま家事をしたり、自転車に乗ったりという
生活を毎日のようにしています。
身体の前面に重さがかかると猫背気味になってしまい頭の位置が前に出ます。
そうすると首・肩・背中の筋肉が緊張して肩こりを感じます。
4.負担がかかりやすい体型
胸の重みを支えなければならないので、男性よりも負担は大きくなります。
サイズの合っていない下着をつけること、おしゃれの為に身体を締め付けるような服を着るということも
血流を悪化させてしまいます。
女性の肩こりの対処法
女性に肩こりが多い理由を4つ挙げましたが、女性が肩こりを感じている時の対処法はこれらに対応することを
行えばいいわけです。筋肉量が少ない事から肩こりになってしまうことが多いのですが、
主にこのような事をしていけば、肩こりも解消されるはずです。
1.筋肉量を増やす努力を
筋肉は動かさなければ衰えていくばかりです。
なので肩の筋肉を積極的に動かして筋力を強くして常に血流が良い状態を保ちましょう。
簡単にできる運動を1つご紹介します。
・ショルダーシュラッグ
肩の筋肉の僧帽筋を鍛えるトレーニングになります。
まずは上の写真のように身体の力を抜き、肩も下にだらんと落とした状態にします。
この状態から両肩を目いっぱい上に引き上げるように動かします。
ポイントとしては肘はのばしたまま、両肩を耳に近づけるように真上に動かします。
これ以上上がらないという所で3秒キープしたら肩を下ろし、また上げます。
これを20回ぐらい繰り返してください。
この運動を行うことによって、肩周りの血流が改善されるのと、僧帽筋に刺激が入ります。
肩こりにはおすすめのトレーニングです。
2.姿勢に気をつける
肩こりになる姿勢としては2つの不良姿勢があります。
・頭が前に出ている
・肩が前に出ている
こうなると猫背の状態になってしまいます。
ですので、頭は常に肩の上に位置するように意識することと、肩の位置を後ろに引くように意識
する必要があります。姿勢を意識するだけで肩こりが軽減されることも少なくありません。
3.治療を受ける
長年の不良姿勢を取っているために、身体の骨格がその悪い位置で固定されてしまう場合があります。
この場合は、どれだけ姿勢を意識しても改善されることはありませんので、治療によって骨格などの矯正を
していく必要があります。
骨格を矯正するだけではなく、筋肉に対しても運動刺激などを与えながら、治療をしていく必要があります。
肩こりでなにをしても毎日つらい!という人はご相談くださいね。
【なにが原因?】女性に肩こりが多い理由とは まとめ
女性に肩こりが多い理由について解説してきました。
女性は筋肉が少ない事に加えて、冷えやすい服装にしたり、こどもを抱えたりと肩こりになるリスクは
かなり高いものになります。
肩こりは生活習慣病なので、姿勢を見直し、運動を行い、必要に応じて治療を受ければ
ものすごく楽になり、改善されていきます。
肩こりの他に手がしびれたり、安静にしていても肩が痛いような場合はただの肩こりではありませんので
そのような場合は注意が必要になりますので、早めの受診をしてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。