肩こりや頭痛に悩まされている方はたくさんいらっしゃることと思いますが、日常的なケアにはツボ押しがおすすめです。ツボ押しを習慣化することで頭痛や肩こりの予防につながりますよ。
ただ、肩こりや頭痛には根本的な原因があるので、未然に防ぐためには定期的に施術を受けることがおすすめです。
肩こりや頭痛のツボ6選
それでは早速ですが、肩こりや頭痛の改善効果が期待できるツボを、ピックアップして6つご紹介したいと思います。
肩井(けんせい)
肩こりの改善に効果的なツボはいくつかありますが、肩井のツボは特に肩こりの特効穴(とっこうけつ:特に効果的なツボのこと)として知られています。
肩井のツボは、左右の乳頭をまっすぐ上に向かった肩の頂点にあります。右の肩井は左手の中指、および薬指で、左の肩井は右手の中指、および薬指で押圧(圧力を加えること)すると良いでしょう。
風池(ふうち)
風池のツボは、頭痛に効果的なツボとしてよく知られています。後頚部(首の後ろ側)には左右に盛り上がった筋肉がありますが、その筋肉を上にたどり、髪の毛の生え際にぶつかる場所の左右、少しくぼんだ場所に風池のツボがあります。
両手の指で頭を上からつかむようにして、左右の親指で風池のツボを刺激するとよいでしょう。脳へ向かって押すようなイメージでおこないます。
完骨(かんこつ)
左右の耳の後ろに出っ張った骨(乳様突起と言います)がありますが、完骨のツボはそのすぐ下にあります。風池のツボを押す時と同様、両手の指で頭をつかむようにして、左右の親指で刺激するとよいでしょう。不眠症の改善効果も期待できるツボとして知られています。
百会(ひゃくえ)
百会のツボは、頭の頂点にあります。頭痛を始め、耳鳴りやめまい、不眠症の改善効果も期待できます。両手で頭を覆うようにして、左右の中指でツボを刺激するとよいでしょう。
合谷(ごうこく)
合谷のツボは、東洋医学の分野では万能穴(ばんのうけつ)として知られており、肩こりや頭痛を始め、首から上に現れる症状の改善に効果的とされています。
合谷のツボは、手の親指と人さし指の骨が交差する点にあります。反対側の親指で、小指方向に向かって押圧すると効果的に合谷のツボを刺激できます。
手三里(てさんり)
手三里のツボは、肘を曲げた時にできるシワから、指の幅3本分手首に向かった場所にあります。肩こりの他、肘の痛みや歯痛にも効果があるとされています。
肩こりや頭痛のツボ押しをする際の注意点
ツボ押しは自分でも簡単にできる健康法ですが、おこなうにあたってはいくつかの注意点があるので知っておきましょう。
気持ちよい程度の刺激でおこなう
ツボ押しをする際の注意点としては、気持ちの良い程度の刺激でおこなうことがあげられます。人体にとって、強すぎる圧力は厳禁です。
叩かれそうになると身をすくめるように、人間の身体は強い刺激に対して防衛反応を示します。せっかくツボ押しをして筋肉を緩めようとしているのに、強すぎる圧を加えるとかえって筋肉が緊張する結果となりかねません。
指の腹でやさしくツボ押しをする
ツボ押しをする際には、指の腹でやさしく刺激するようにしましょう。指先でツボを刺激してしまうと、表面積が小さいため、どうしても刺激が強くなりがちです。
片頭痛の際は離れた場所のツボを刺激する
頭痛には大きく分けると緊張型頭痛と、片頭痛の2つのタイプがあります。緊張型頭痛は文字通り、首や肩周りの筋肉が緊張することで起こります。このタイプの頭痛に関しては、首まわりのツボ押しが効果的です。
片頭痛は血管性頭痛とも呼ばれており、脳へ送られる血流が急激に増加することで起こります。そのため、首まわりのツボを刺激すると、さらに血行を促進してしまい、かえって頭痛が悪化することとなりかねません。
そのため、片頭痛の発作(こめかみあたりがズキンズキンと疼くように痛む)場合、合谷や手三里といった、首や頭から離れたツボを利用するようにしましょう。
やり過ぎない
ツボ押しをすると気持ちが良いため、ついつい長時間押してしまうことも少なくありません。ただ、強い刺激と同様、長時間の刺激もかえって筋肉を緊張させてしまいます。そのため、やり過ぎには注意しましょう。
肩こりや頭痛の原因
肩こりや頭痛の改善および予防にはツボ押しが効果的ですが、そもそも肩こりや頭痛がなければ、ツボ押しをする必要もありませんよね。では、なぜ肩こりや頭痛が出てしまうのでしょうか。
不良姿勢
肩こりや頭痛の原因としては、不良姿勢があげられます。肩こりや頭痛の直接的な原因は首まわりの筋緊張ですが、不良姿勢によって筋緊張が起こると考えられます。
例えば椅子の背もたれによりかかって座っていると、骨盤が後ろに傾いてしまいます。そのままだと後ろにひっくり返るので、頭を前にスライドさせてバランスをとる訳です。
頭は体重の10分の1程度の重さがあるので、少し頭が前に移動するだけで、首や肩にかかる負担は増大します。その結果、首や肩周りの筋肉が硬くなり、肩こりや頭痛のリスクを増すのです。
血行不良
血行不良も、肩こりや頭痛の原因としてあげられます。頭痛には大きく分けて緊張型頭痛と片頭痛の2タイプがあるということでしたが、いずれも血液の流れと大きく関わっています。
緊張型頭痛は、首や肩周りの筋肉が硬くなり、血管を圧迫することで、脳への血流が阻害されることで起こります。反対に、片頭痛は脳への血流量が急激に増すことで起こります。
ただ、脳への血流が阻害されるため、脳から血液を送るようサインが出され、その結果、血流量が増すとも考えられます。
そういう意味では、緊張型頭痛と片頭痛を分けて考えることはないのかもしれません。というのも、元から血液の流れが良ければ、緊張型頭痛も片頭痛も起こることがないからです。
ストレス
ストレスは万病の元と言われますが、肩こりや頭痛のリスクファクター(危険因子)ともなります。なぜなら、ストレス状態が継続すると、自律神経のバランスが乱れるからです。
自律神経のバランスが乱れると、血管が収縮し、血液循環が悪くなります。その結果、肩こりや頭痛のリスクを増すこととなる訳です。
睡眠の質の低下
睡眠の質が低下すると、寝ている間も交感神経優位の状態が続き、血液の流れが悪くなります。また、身体の回復力も低下するため、肩こりを翌日に残すこととなります。それにともない、頭痛のリスクも増す結果になります。
ツボ以外の肩こりや頭痛の改善法
肩こりや頭痛の改善にはツボ押しが簡単で効果的ですが、ツボ押し以外にも次のような方法で、肩こりや頭痛の改善を図ることが可能です。
お灸を利用する
ツボ押し以外の肩こりや頭痛の改善法としては、お灸を利用することがあげられます。簡単に貼って使えるタイプのお灸や、火を使わないお灸もあるので、自宅でも簡単にお灸が楽しめます。
適度に身体を動かす
肩こりや頭痛の多くは筋緊張によってもたらされるため、普段から適度に身体を動かし、血行を促進することが重要です。忙しくて運動をする時間がない方は、エレベーターやエスカレーターを使わず、階段を利用するなど工夫するとよいでしょう。
定期的に施術を受ける
自分ではなかなか身体のケアができないという方や、忙しくて身体のケアに割く時間が取れないという方は、当院のような施術所で定期的にケアを受けることがおすすめです。
まとめ
肩こりや頭痛の改善にはツボ押しが効果的ですが、根本的な原因を取り除かないと、「その場は気持ちいいけど、すぐにまた元通り」となりかねません。
肩こりや頭痛の多くは不良姿勢にともなう筋緊張が原因となって起こるため、まずは不良姿勢を改善することが重要です。
自分ではなかなか姿勢を改善できないという方は、お気軽に茨木はなおか整骨院までご相談ください。当院では姿勢改善の施術はもちろんのこと、自宅でできる姿勢の改善法もアドバイスしています。